もしかしてそれも「優しさ」だったのかってお話
毎日の散歩でたんぽぽを見つけては摘むか摘まないか念入りに観察するわたし
もちろんたんぽぽ探知犬のカリンもクンクンとぬかりない
先日、こんなことがあった
その日、カリンとわたしだけで散歩に行った
わたしの手の届かない高い所のそのまた奥に
スっと伸びたたんぽぽの綿毛を見つけた
そこは他所様の敷地で草ボーボー状態
入り口に車を停めている空き地
さすがにその土地に足を踏み入れるわけには行かずブロック塀に足をかけてチャレンジしたものの手も足も短くて全く届かなかった
綿毛は誇らしげに着々と旅の準備をしているようだった
まんまるでまだ飛ばずにスっと伸びたその姿が忘れられず
次の日、髭親父に「あの綿毛取ってー」とお願いした
わたしが綿毛をスプレーで固めると言った時、「かわいそう」と言っていた彼だが、わたしの綿毛愛を理解してくれたのか?
長い足でコンクリート塀をよじ登り
長い手で綿毛をムギュっと掴んだ
「コレやろ?」と言いながら一瞬で摘み取った
髭親父の手は立派な綿毛を掴んでいた
自信満々のその姿は、あの時「かわいそう」と言ったのが嘘のようだった
その自信満々の姿にわたしは少し不安になった
そこはわたしの待つ場所より高い
もしかして…綿毛を手に彼はそこから飛び降りるんじゃないか?
まさか…
「そぉっと持ってきてねー」
そう声をかける間もなく彼は飛んだ!
…
綿毛も飛んだ…
そうか…
彼は最初から飛ばすつもりで摘んだのだ
綿毛に旅を急がせるために自ら綿毛を摘み飛ばしたのだ
綿毛を摘むことも優しさだったのか…ってお話
関連記事
-
-
熊に気を付けながらの秋のたんぽぽ観察は続く…
10月も後半に入るというのに、わたしとカリンの散歩道には元気よく黄色いたんぽぽが咲いています。
-
-
電球に閉じ込められた綿毛ちゃん♪
朝の散歩でこれから綿毛になるキュッと固まったタンポポを摘んだ 枯れた花びらが落ちて綿
-
-
空を飛べなくなった綿毛のお話
最近サウスクボカイナでは、時々 道端から小さな悲鳴が聞こえる それは必ず朝か夕方のこと
-
-
空を飛べなくなった綿毛はレターパックで旅をすることにしたお話
このところの雨 待っても待ってもやまない雨 それでも予報に反してたまにお日様が顔を覗か
-
-
秋なのね。秋だけど。たんぽぽが咲いているの♪綿毛のドライフラワーを作るには、たんぽぽはの摘むタイミングが大切!
もう10月も中旬に入ろうとしているのに、わたしの暮らすサウスクボカイナでは散歩道にたんぽぽが元気に
-
-
たんぽぽについて今日はじめて知ったこと!
これまでまん丸な綿毛を作りたくて、いつ摘むか…今摘む?明日にする? 明日雨やし…とか、まだ黄
-
-
秋のたんぽぽ。綿毛のドライフラワーの楽しみ方♪
昨日からまた下を向いて散歩している もう咲いていないと思っていたたんぽぽを見つけてしまったか
-
-
やちむんと綿毛のことばかり考えている日々
今回の大雨、九州や岐阜でとんでもない災害になっている ニュースに映る人たちのことを思うと心が
-
-
レターパックで旅に出た綿毛のその後
先日、西の魔女にレターパックで届けた電球たんぽぽの様子が送られて来た! 小さな電球に閉じ込め
-
-
“やちむん”と“たんぽぽの綿毛”のディスプレイについて考える
昨年からハマっている“たんぽぽの綿毛”これを作品として部屋に飾るのだけど、これがなかなか難しい。
- PREV
- 電球に閉じ込められた綿毛ちゃん♪
- NEXT
- 「僕はココにいるよ~♪」って聞こえているってお話